12月12日「授乳中なのですが、風邪薬飲めますか?」との問い合わせがありました。 授乳を中断してしっかり内服治療するか、授乳を継続して漢方薬を内服した方が良いと思われますが、ほとんどの薬の場合、次の授乳まで3時間あければ問題ないようです。 風邪薬:総合感冒薬にはアセトアミノフェン、イソプロピルアンチピリン、塩化リゾチーム、などが配合されています。咳止めなども3~4日の服用なら特に問題ありません。 漢方の葛根湯ならもっと安心です。 解熱鎮痛剤:生理痛や頭痛の時に飲む薬(バッファリン、セデスなど)にはイブプロフェン、アセトアミノフェン、アンチピリン、エテンザミドが代表的な成分です。 いずれも頓服などの数回程度の服用なら母乳への影響はありません。 抗アレルギー剤:よく含まれる成分はクロルフェラミン、塩酸ジフェンヒドラミンなどがあります。いずれも母乳には問題ありませんが、花粉症やアトピーで長期に服用する場合は主治医に相談しましょう。 胃腸薬、便秘薬、ロートエキスなど胃液の分泌を抑える働きのあるものは母乳の分泌を若干抑える働きがあるため常用は避けます。 他のものは直接胃や腸に働くものがほとんどなので、母乳の影響はありません。 母乳を止めてミルクにしなければいけない薬:抗がん剤、免疫抑制剤、向精神薬、催眠鎮痛薬、筋弛緩剤、自律神経剤、高脂血症治療剤、利尿剤、脂溶性ビタミン剤(ビタミンA,D,E,K) *脂溶性のビタミンは取り過ぎると体内に蓄積されますので、吐き気や下痢の症状が表れます。ビタミンも母乳に移行しますので、栄養補助食品を摂っている人は成分をよく確かめましょう。 主治医に相談して母乳を継続するか決める薬:ホルモン剤(抗甲状腺薬など)、抗けいれん剤、抗ヒスタミン、降圧剤、血管拡張剤、喘息の薬、消化性潰瘍治療薬、痛風治療薬、糖尿病治療薬など抗生剤(エリスロマイシン、リファンピシン)、抗菌薬(サルファ剤)