はじめに

最近、気候の変化が大きいですが、喘息の患者さんがよく外来にお見えになります。
発作が起こると本当に苦しい、喘息。
この辛さは、喘息じゃない人にはわからないですよね!
喘息の治療がめざましく進歩しているのをご存知ですか?
喘息の治療は、かつては発作を鎮めるのに重点がおかれていましたが、
現在は発作を起こさないようにする予防的な治療が中心となっています。
喘息を理解し、適切な治療と自己管理をすれば怖い病気ではありません。
喘息と上手につきあうポイントを紹介します。

喘息とは、気道が炎症を起こしている病気です。
喘息の特徴は、急に呼吸が苦しくなるのですが、発作が収まると健康な人と変わらないことです。
しかし、早期の治療を怠るとどんどん悪化していきます。
高齢者の場合、死に至る場合もあり、年間約2300人の人が亡くなります。

では、なぜ喘息になるのでしょうか?

喘息の原因

喘息の原因には様々な要因が関わっていますが、喘息の検査をすると、喘息患者の約4分の3にアレルギーが見られます。その一番の原因はダニだと言われています。
ダニは、生きているものだけでなく死骸やフンなども喘息の原因になります。
ほこりに混じったダニの死骸やフンを吸い込むことでアレルギーを引き起こします。

アレルギーの原因となるアレルゲンには
•ダニ、カビ、ハウスダスト
•ペットの毛やフケ
•小麦や卵などの食品

アレルゲンが空気の通り道である気道に入るとアレルギー反応が起こります。
アレルギー反応が続くことで気道は「慢性的な炎症」を起こし、気道の表面が傷つき、むくんだり、壁が厚くなります。その結果、気道が一層狭くなり喘息が起こるのです。

喘息の発作の原因
•天候や気候の変化
•ストレス
•運動
•たばこの煙
•アスピリンぜんそく(鎮痛剤原因となることもある):成人の喘息の10〜20%に見られます

アトピー型:アレルゲンが原因 小児喘息の約90%
非アトピー型:アレルゲンを特定できない 成人喘息の約1/3〜1/4